TOP    Column    製品情報管理ソリューションの基礎知識~顧客体験(CX)最適化のための製品情報管理ソリューションの整理~
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製品情報管理ソリューションの基礎知識 ~顧客体験(CX)最適化のための製品情報管理ソリューションの整理~

動顧客体験(CX)トレンドの波は、製品情報の管理の仕方にも及んできています。
顧客体験最適化のために必要な情報と言えば、顧客の基本属性情報や行動情報に注目が集まりがちですが、今、顧客に提供する「製品情報」に注目が集まっています。
顧客の属性に合った製品の情報が、最適な顧客に、最適なタイミングで送られたとしても、その製品情報が、最新の情報でなく、古い情報であった場合は、最終的に満足度は下がってしまいます。
改めて、顧客体験視点で「製品情報」をどのように管理し、提供するかが課題となってきました。
しかしながら、以前から「製品情報」は、企業のさまざまな業務プロセスの中で管理されてきた情報であり、開発や生産、販売、在庫など、さまざまな管理業務を支援するソリューションが数多く存在します。
例えば、「製品情報管理」とGoogle検索してみても、PLM、PDM、PIM、DAM、MDMなど、多くの頭字語ソリューションが並び、混乱してしまいます。
では、いったい、顧客体験最適化を実現する製品情報管理ソリューションはどれなのでしょうか?
当コラムでは、ITソリューションにそれほど詳しくない方でも理解しやすいように、製品情報管理に関わる多くのソリューションを整理した上で、どのソリューションがCX最適化に役立つのかについて説明します。
1. 製品を管理するソリューションを俯瞰する
上記で説明したように、企業の製品情報管理に関わるソリューション用語は数多く存在します。これらはすべてシステムソリューション関連の用語です。システム担当の方であれば、すべての意味を把握しているかもしれません。しかし、マーケティングや経営企画、事業企画などのビジネス寄りの立場の方は、一部しか知らなかったり、聞いたことはあるけれども、はっきりと区別がつかなかったりするのではないでしょうか。

まず、これらのソリューションの用語は、「製造」関連か「販売」関連かで大きく二つに分けることができます。
  • PLM、PDM、BOM・・・主に物を開発し作る業務で利用する製品データを管理するソリューション
  • PIM、DAM ・・・主に物を販促、販売する業務で利用する製品データを管理するソリューション
  • MDM・・・全社のマスターデータを管理するソリューション
次に、それぞれの言葉の意味について、簡単に説明したいと思います。
2. 各製品情報管理ソリューションの用語説明
PLM(Product Lifecycle Management)
日本語では「製品ライフサイクル管理」と訳され、主に製品の企画段階から廃棄までの全工程を最適化するシステムです。各工程で必要とされる情報を相互に関連付け、統合して管理しています。プロジェクトの進捗やコストの管理はもちろんのこと、各工程の担当者が必要な時に、必要な情報を必要な形で受け取ることができます。
PDM(Product Data Management)
日本語では「製品情報管理」と訳され、製品の設計業務を最適化するシステムです。製品のCADデータ、図面情報、仕様書、作業指示書等の設計に必要な情報に加え、業務フローも管理します。設計データの再利用や業務フローの共有によって、生産性の向上が期待できます。法規制や原材料の問い合わせ対応やグローバル対応にも活用できます。
BOM (Bills of Materials)
日本語では「部品表」と訳され、主に製品の設計および製造に最適化されたシステムです。具体的には、部品の品目情報、構成情報、図面情報、購買情報、在庫情報等を管理します。部門間の連携や在庫管理の最適化、製品の設計・製造における大幅な業務効率化が、設計から製造までのリードタイムの削減につながり、販売タイミングを逃さない製造に貢献します。
PIM(Product Information Management)
日本語では「商品情報管理」と訳され、主にマーケティングや営業活動に最適化されたシステムです。具体的には、在庫情報や原価情報、部品表、スペック、仕様といった「マスターデータ」に加え、プロモーション情報もあわせて管理しています。ここで言うプロモーション情報とは、キャッチコピーやブランドロゴ、販促用画像、など「製品訴求」のために作成されたすべての情報です。
DAM(Digital Asset Management)
日本語では「デジタル資産管理」「デジタル情報管理」などと呼ばれます。主に製品の販促用の画像、動画などの資産(アセット)を、制作業務の生産性と資産の利用性の最大化を目的として集中管理するシステムです。近年はPIMとの連動により、商品情報の発信、利用、加工などの効率化に貢献しています。
MDM(Master Data Management)
日本語では「マスターデータ管理」と訳され、業務・システムの稼働に必要不可欠なマスターデータを一元管理するシステムです。同じくマスターデータを一元管理できる仕組みとして、ERP(Enterprise Resource Planning)が挙げられますが、ERPは企業資源と基幹業務プロセスの一元管理が主目的です。一方、MDMはマスターデータの一元化を専門的に行うシステムです。PIM、PDMに加えて、CRMやSFA、ERPといった各システムから横断的にマスターデータを収集し、管理できることが特徴です。
3. CX最適化に向けた製品情報管理ソリューションの課題
ここまで製品情報に関わるITソリューションを説明してきました。

顧客体験により大きく貢献しそうな製品情報管理ソリューションは、PIMとDAMになります。これら2つのITソリューションは、最終消費者に近いところで製品情報を管理しています。それぞれの内容と関連性を把握しながら自社にとっての最適解を見つけることが課題になるため、顧客体験を最適化するには、PIMとDAMを使い分ける必要があります。顧客体験最適化に向けたPIMとDAMの役割の違いについては下記コラムにて説明していますのでご覧ください。
4.まとめ
当コラムでは、多数存在する製品情報管理ソリューションの概要と用語の意味と、顧客体験最適化に貢献する代表的な製品情報管理ソリューションがPIMとDAMであることを説明しました。あくまで汎用的なソリューションを導入したケースをもとに説明しましたが、実際のところは、企業毎に独自開発し、独自にネーミングしたシステムが存在するケースも少なくないはずです。まずは、自社の製品情報関連のシステムを、今回説明した用語説明と照らしあわせて、自社の状況を把握しましょう。そして、顧客体験最適化に必要な情報を洗い出した上で、それらがどこに管理されているかを確認し、足りない情報をどうやって獲得し管理するか、どのようにMAなどの実行系ソリューションと連携させるかを検討していく。これが顧客体験最適化のための製品情報管理ソリューションを検討するポイントではないでしょうか。
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